忍者ブログ

毒親化する社会に抗う映画感想ブログ

この毒親化した社会では社会の構成員(映画の作り手を含む)が毒親みたいな人で占められた結果、「毒親映画」と評される作品以外にも毒親みたいな映画に遭遇して苦しんだり、 逆に「どうせ家族愛を過剰に美化する毒親映画だろう」と避けていた映画が実は違う、という事も起こりえます。

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『キャロル・オブ・ザ・ベル・家族の絆を奏でる詩』…邦題が毒親サバイバーを寄せ付けない映画
「家族の絆」というタイトルに傷つけられれそうになりますが・・・
毒親サバイバーの方でも見られる、いや観て欲しいかも?・・・と個人的には思います・・・

毒親サバイバーバーは世間の人々からの

「家族の絆ハラスメント」

に苦しめられていると思います。
この映画、邦題だけ見て観るのを止めよう・・・と思われたサバイバーの方も多いと思います。
しかし、鑑賞後の感想としては
「感動映画です!」と煽りたい意図が見え見え&ダサダサな邦題を少し改編して・・・


『キャロル・オブ・ザ・ベル・“家族”の絆を奏でる詩』


にすれば内容に相違が無いと思います。ただの家族ではなく、“ ” 付きの家族です。

この映画に出てくる「家族」は、戦争の混乱でキーウのアパートに身を寄せる事になった
ウクライナ人、ポーランド人、ユダヤ人・・・そしてドイツ人で構成される
赤の他人同士の家族だからです。

侵略者であるロシアやナチスドイツの横暴に怯えながら互いに協力して戦時下を生き延びようとする生活。現代日本のような
「お前は親不孝者に決まっているから早く親孝行しろ!」とか
「お前は〇〇(兄弟姉妹や近所の子供)と比べて出来が悪いうえに伸びしろも無いごく潰し!」
・・・などと毒親トークで子供を傷つけている暇なんて全然ありません。

TBSのAアナウンサー(中堅の男性)が某番組で
「血のつながりのない、赤の他人の子を育てるなんて嫌だ」
とうそぶいていたのを見て私は大変ショックを受けましたが、
この映画を観て、その心の傷は修復されたような気がします。

無慈悲な占領軍が闊歩する戦時下において、母親のあの決断は、偉大な無償の愛の実践で、毒親とは完全に真逆の存在と思うからです。
PR

コメント